09キトウェ訪問へ便乗

事務所のドミトリーに長く暮らしていると閉塞感といおうか、非常に落ち着かない気分になったものだ。当時のドミトリーは事務所の奥にあり、夜は私一人が事務所にいたことになる。 そういう気分のころ、丁度、O調整員がカッパーベルト地帯の協力隊員を巡回するという情報を耳にしたので便乗するとにした。これまでルサカの他は現地訓練で行ったモングしか知らないので、ザンビアを知る良い機会と捉えた。

キトウェへはグレートノースロードを北上し、カピリムポシからカッパーベルト方面へ向かった。道路は非常によく整備されており、350キロ程度の行程はそれほど苦にならなかった。道路が直線なのと、道路に沿って障害物がないためスピード感が麻痺する。先ず、キトウェの手前のNdola(ンドラ)で隊員のところへ立ち寄り、面談、ンドラには自動車整備と薬剤師等が活動していた。その後、キトウェへ向かった。

キトウェで丁度お昼時となり、臨床検査技師と公衆衛生の隊員が同居している家で素麺をご馳走になった。こんなところで素麺にお目にかかるとは思ってもいなかったことと彼女等の持てなしに敬服した。その晩は、その家の空き部屋に泊めてもうことになり、夕飯はキトウェ在住の協力隊員等とレストランで会食、Tボーンを食べたが、これがなかなか美味しかった。

右も左もわからず単に便乗しただけであったが、同じ立場の協力隊員でありながら様々な隊員の活動を視察できたことは非常に意義のあることであった。ザンビア滞在中に、個別には活動現場を訪ねたりしたが一度にというのはこれが最初で最後であった。立場が違うわけだから当然といえば当然であった。


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