33γグロブリン

 日本で予防接種した以外にA型肝炎予防注射を受けることになっていた。当時はA型肝炎予防のため、生ワクチンであるガンマグロブリンを3ヶ月に一回臀部に注射していた。これは医療調整員(看護婦の資格を持つ)の役割でその時期になるとJICA事務所の医務室へ出向くのだった。

 なぜこの予防注射が記憶に残っているかというと、私としては結構覚悟を決めて注射を受けにいったものの、まったく慣れなかったからだ。

 久しぶりねー、元気だった、お尻出して、そして返事をする間もなく注射針が臀部にぶすりと刺される。なんともいえないタイミングだなー、と思っていると、ハイ終わり。よく揉んでおいてね、といわれる。

 毎回こんな調子なのだが、毎回、気持ちを整理する前にぶすりと注射されたのだ。これは腕がいいというのか、言葉に表せない


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